にんにくのことがなんでもわかる

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にんにく栽培講座

NHK教育「趣味の園芸やさいの時間」講師 藤田智先生監修
にんにく栽培講座藤田智先生 にんにくは庭やベランダがあれば、初心者でも比較的簡単にプランターで栽培することができます。 収穫したばかりのにんにくは、お店で売っているものと違って真っ白でピカピカ。その感動的な美しさをご家庭でも体験してみて下さい!

にんにく栽培カレンダー

年間予定表 品種や地域によって栽培時期は異なりますが、植え付けは9月〜10月ごろ。寒冷地では早めに植えつけた方がよく、暖地では遅めに植えつけても大丈夫です。玉が大きくなるのは春以降なので、その頃に追肥・除草をすること。また、その後に花を咲かせないようにんにくの芽をかき取ることが、収穫までの主な作業です。

用意するもの

にんにく栽培に必要な道具 標準サイズ(60cm)以上で、深さは20cm以上のプランターあればにんにくは十分育ちます。土は、野菜用園芸土(培養土)が手軽でお勧めです。鉢底石は、プランターの底が隠れるぐらい準備しておきましょう。

にんにく栽培のポイント

プランター栽培で大切なのは「水やり」と「追肥」です。プランターは土が乾きやすいので、天候によっては毎日でも水やりをしなくてはなりません。また、水やりによってプランターの下から肥料が流れ出てしまうので、追肥も欠かせません。土の栄養をにんにくにしっかりと行き渡らせるため、プランターの中の除草は欠かさず行いましょう。これらの点に注意してにんにく栽培を楽しんでください。

育ててみよう!

Step1 プランターの準備

水はけを良くするために、用土を入れる前に準備を行います。プランターの底の穴が大きい場合や、プランターの代わりに素焼き鉢などを使用する場合は、鉢底網を敷きましょう。穴の目が細かいプランターの場合は、鉢底網は不要です。 鉢底ネット

鉢底をプランターの穴より少し大きめにネットをはさみでカットして敷く。

鉢底石を敷き詰める

プランターの底が見えなくなる程度まで、鉢底石を敷き詰めます。

土を均等にならす

プランターの側面を叩いて、土を均等にならしながら入れます。

Step2 タネまき(9月下旬〜11月)

タネまきの時期が早過ぎると暑さに負け、遅過ぎると寒さで成長が止まってしまうため、適期を守って栽培しましょう。芽が出てきたら、プランターを日当りのよい場所へ移動しましょう。育ってくると、時々わきから細い新芽が出てくることがあります。この新芽は、根元を抑えて球根ごと引き抜きます(間引き)。 にんにく片を植える

薄皮を剥いたにんにくの片を5〜6cmの深さ、約15cmの間隔で植える。

鉢底から流れるくらいたっぷり水やりをする。以後、収穫まで土の表面が乾いたら水やりを行う。 鉢底から流れるくらいたっぷり水やりをする。以後、収穫まで土の表面が乾いたら水やりを行う。 プランターを軒下など、半日陰の涼しい場所に置く。

プランターを軒下など、半日陰の涼しい場所に置く。

Step3 肥料を与える

植え付け1力月後と、冬を越した際にぼかし肥をひとつまみ与えます。ぼかし肥は作物の成長過程に必要な肥料です。間引き後などに追肥として使用します。 植え付け1力月後と、冬を越した際にぼかし肥をひとつまみ与えます。

Step4 花芽摘み

花芽(つぼみ)が出てきたら、花茎をはさみで切ります。花芽を切ったら茎(にんにくの芽)の方は、お肉と一緒に炒め物などにして食べられます。 花芽(つぼみ)が出てきたら、花茎をはさみで切ります。

Step5 収穫(5月下旬〜6月下旬)

地上の葉が枯れてきたらいよいよ収穫のサイン。根元を持って引き抜き、泥が付いている外側の皮を剥がします。皮を剥くと、真っ白いにんにくが顔を出します。茎を三つ編みにして風通しのよい軒下などに吊るし、乾燥させてから保存しましょう 地上の葉が枯れてきたらいよいよ収穫のサイン。根元を持って引き抜き、泥が付いている外側の皮を剥がします。 。茎を三つ編みにして風通しのよい軒下などに吊るし、乾燥させてから保存  
最後に…
にんにくは滋養強壮によいスタミナ野菜です。臭みの元であるアリシンは、強力な抗菌・殺菌、解毒作用があり、体を元気にしてくれます。額に汗し、手を土で汚しつつ自分で育てたにんにくはおいしさも別格です。ぜひ楽しみながら、自宅での栽培にチャレンジしてみてください。

監修

藤田智先生

藤田 智 先生

1959年、秋田生まれ。恵泉女学園大学教授。“やさい博士”の異名を持ち、NHK教育「趣味の園芸 やさいの時間」に講師として出演中。

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