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にんにくの品種

にんにくの品種 今では、国産や中国産などさまざまなにんにくが市場に出回っていますが、実は多くの種類や品種があるのをご存知でしたか? 日本では大きく「寒地型」と「暖地型」に分別されますが、そんな国産にんにくの品種について見ていきましょう!

福地ホワイト六片

青森県・田子市が発祥で、寒い地方で栽培される品種。現在では県南全域に普及し、青森県はにんにく生産量日本一となっている。ひと粒ひと粒が大きく、外皮が雪のように白くて見栄えがよいのが特徴。糖度が凝縮されつつ辛みとのバランスが良いので、にんにく特有の香りがマイルドであり、調理に使いやすい。

富良野

北海道の大自然で栽培される寒地型の品種。同じ寒地系である「福地ホワイト六片」と違い、りん片が赤褐色で着色の強いのが特徴である。外皮は白色で、りん片の数は6個前後。茎にんにく、葉にんにくの栽培にも適している。

上海早生(しゃんはいわせ)

主に九州地方や四国地方で栽培される暖地型の品種。同じ暖地型である「壱州早生」よりも熟期が早く、そのため早く収穫できる。りん片が12個前後と多く、外皮の白色で見栄えがよいが、りん片の一個あたりの大きさ自体は、寒地型の品種よりも小さく軽い。

壱州早生(いっしゅうわせ)

長崎県・壱岐市が発祥で、暖かい地方で栽培される品種。1975年頃から、生産者の高齢化などにより規模が縮小していたが、国産の需要が増えたことにより、新規栽培者が増加傾向にある。外皮は白色に近い淡褐色で、りん片の数は12個前後。りん片の一個あたりの重さは「上海早生」と同程度である。

沖縄早生(おきなわわせ)

その名の通り沖縄で栽培されている極早生の品種。寒地系や暖地系の品種にみられる休眠(=生育がとまる時期)がなく、冬期間も休眠せずに生育を続ける品種であるため、暖地系の品種よりもさらに早く収穫することができる。りん片は12個前後と多く、りん片の色は淡桃色である。

遠州極早生(えんしゅうごくわせ)

遠州=静岡県西部で古くから栽培されている品種。「沖縄早生」と同様に極早生の品種である。寒地系や暖地系の品種にみられる休眠(=生育がとまる時期)がなく、夏に向かって地温が上昇しても休眠せずに生育を続ける品種であるため、暖地系の品種よりもさらに早く収穫することができる。他の品種に比べてサイズが小さく、りん片の数は12個前後。きれいな紫色をしている。

北海道在来

北海道で古くから栽培されているピンク色をした品種。他の品種に比べてウイルス病に強く丈夫で栽培しやすいが、見た目の良いホワイト種を導入する農家が増加したため現在では希少な品種となっている。抗酸化作用をもつフラボノイドを豊富に含み、香りが強く味が辛いことも特徴として挙げられる。

島にんにく

沖縄で古くから栽培されている品種。粒の小さなにんにくで、外皮が白色で香りがとても強く濃縮されたような旨味がある。やわらかい葉は、葉にんにくとして、野菜いためや刺身のみそ和えとして食されることが多い。
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にんにく研究者